屋根

屋根のトラブル

雨漏りする

雨漏りは一度発生するとひどくなる一方で、けっしておさまることはありません。

また、そのままほおっておくと建物自体の腐敗や電気配線への影響も考えられます。

まずはどこから、何が原因で雨漏りしているのか、専門家に正しく調査してもらいましょう。

 

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解決方法としては・・・

原因であろう隙間を埋める方法

この方法で雨漏りが解決すれば安価ですみますが、原因が複数箇所であったり、そもそも屋根自体が老朽化している場合は解決するのが難しくなります。

雨漏り箇所周辺を補修する方法

部分的な屋根材の取替えや塗装することで解決の可能性が高まり、見た目もキレイになりますが、部分補修では補修しなかった箇所、塗装も5~6年ごとの補修が必要になります。

屋根全面を改修する方法

建物全体で雨漏れの原因を追究することで、横吹きの雨や、巻きの上げの雨にも考慮して設計することができます。
原因に応じた多種多様な屋根材と工事方法を選択、ご提案できます。
古くなってきた

屋根の耐久年数はお選びいただく種類に応じて10~30年と様々で、影響が出る段階として、色あせ、サビ、割れ(欠け)、などがおこります。

なかなか自分の家の屋根を見る機会はありませんが、ほおっておくと重大な結果につながってしまいますので、定期的に専門家に調査してもらいましょう。

 

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ほおっておくとどうなる・・・

色あせてきたが見栄えさえ気にしなければ大丈夫?

色あせは屋根の表面がまず限界に近づいている警告です。
中心部分が直接風雨にさらされる事になりますので、ほおっておくと耐久年数を待たずに劣化してしまいます。
ただし、その度(おおよそ2~3年ごと)に塗り直すのは手間でコストもかかってしまいます。

ところどころ膨らんで見えるけど何だろう?

サビは屋根を膨張させ周囲を押しだします。
サビの原因は劣化やキズ、水だまりなど様々ですが、結果すき間が生じて重力に逆らって水を吸い込んでしまいます(毛細管現象)。
万年筆がインクを吸うのと同じ原理です。
吸い込んだ水がまたサビの原因に拍車をかけてしまいますので、ほおっておいても直ることはありません。

屋根が割れているらしいけど2~3枚だから大丈夫?

屋根は物が飛んで来ない限り簡単に割れるものではありません。
割れるということはそれだけ劣化が進んで強度が落ちていることを表しています。
また、割れるまでいかなくてもヒビ、欠け、ズレ程度でも毛細管現象で思わぬところから雨漏りする可能性がありますので、まずは状態を調査してもらいましょう。
地震がきたら

屋根の重さはお選びいただく種類や技術の進歩に応じて10倍近い差が出ることもあります。

地震に強い屋根=軽い屋根、とは一概には言えませんが、それだけ地震がおきたときの危険性が高まることは確かです。

建物とのバランスも考えて屋根選びは専門家にアドバイスしてもらいましょう。

 

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時代背景からみる屋根の素材・・・

歴史的建造物は地震に弱い?

歴史的建造物や現在も残る旧家などは、建物の構造自体が現在の一般家屋と違い、太い柱と梁の屈強な造りと柔軟性を兼ね備えていました。
飛鳥時代の瓦屋根伝来以降このような構造に支えられて、重厚な屋根の素材が普及していきました。

関東大震災と高度経済成長期

関東大震災以降、屋根材の軽量化が検討され、一般家屋向けには軽量屋根(スレート系、金属系)が登場します。
戦後、高度経済成長とともに増え続ける一方で消費者のニーズが多様化し、粘土系も含めて、地震に強い屋根材へと研究が進められました。

阪神淡路大震災の教訓

屋根の重量、形状の研究が進められていましたが、阪神淡路大震災では多くの家屋が倒壊してしまいました。
その後、建物の耐震性が叫ばれるわけですが・・・屋根が重いか軽いかという問題だけではなく、建物とのバランスを考える必要があります。

屋根の施工事例

金属屋根 リフォーム工事

スレート瓦が痛んできて、雨漏りが起こり始めたとご相談を受けました。屋根の軽量化と雨漏り防止に最適だという理由から、スレート瓦を撤去し、金属屋根での葺き替えリフォーム工事を行いました。ガルバリウム鋼板による強い耐久性により、長期的に建物の守事が出来ます。

施工前
施工前
施工後
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施行写真1 施行写真2 施行写真3

施工会社:芳賀板金工作所

金属屋根 新築工事

金属屋根による新築工事です。施工している職人も様々な点に気をつけながら住まいを守る屋根・外壁を工事しています。金属屋根は軽量のために地震などにも強く、安心の材料です。

施工前
施工前
施工後
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施行写真1 施行写真2 施行写真3

施工会社:株式会社木村板金工業

工場改修 カバー工事(断熱工法)

真夏の工場内の温度はとても高くなります。それにより空調設備などを入れている会社様はとても高い光熱費を支払っておられます。私たちはそんな会社様にカバー工法をおすすめしています。老朽化対策だけでなく、二重に屋根を葺くことによって断熱効果が得られ、省エネにも繋がります。

施工前
施工前
施工後
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施工会社:有限会社梅村板金

屋根リフォーム工事

緩勾配のカラーベスト屋根が古くなりひび割れがひどく、さらに増築部分の雨仕舞が悪いため雨漏りしているとご相談を受けました。そこで今回は緩勾配に強い屋根材として立平ロックを採用しました。下地補強のためにコンパネを張り、施工しています。

施工前
施工前
施工後
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施行写真2 施行写真3  

施工会社:脇野板金工業 有限会社

太陽光発電

施工後
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施工会社:有限会社 木下板金工業

屋根カバー工事

古いカラーベスト屋根の改修工事です。金属瓦「ダンネツかわらワイド1600」で既存の屋根にカバー工法で施工しました。お客様の感想は仕上がりが本物の瓦のようで良くなったと、こちらも好評をいただきました。 廃材もほとんど出ないので、環境に優しい工法です。

施工前
施工前
施工後
施工後
施行写真1 施行写真3  

施工会社:有限会社脇野板金工業

ローマンルーフィング

ローマンルーフィング(自然石粒化粧鋼板屋根材)は断熱性に優れ、耐久性も高い商材です。そして軽量のため、地震などの災害にも強い屋根です。

施工前
施工前
施工後
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施行写真2    

施工会社:有限会社荒木板金工業

屋根の種類

屋根の種類は金属系、スレート系、粘土系(瓦)の3つに分類されます。それぞれ異なった特徴を持つので、建物の構造やデザインと関連付けながら選ぶことが大切です。

  金属系 スレート系 粘土系
重 量 約6~8Kg/㎡(ファインスチール) 約13~19Kg/㎡ 約45~53Kg/㎡
メリット・デメリット 屋根の自重が軽い為、耐震対策としては最良。デザイン性も自由に選べる 手軽感はあるものの、地震による落下にはすべて施工をしなおさないといけない 重厚感や高級感はあるが、耐震には適していない
耐用年数 10~20年 10~25年 20~30年
点検・手入れ 3年おきの点検 2~3年おきの点検・塗装 2~3年おきの点検
リフォームチェック ○雨漏り ○錆び 
○色あせ ○毛細管現象
○雨漏り ○色あせ 
○苔 ○割れ、欠け
○雨漏り ○色あせ 
○脱落 ○割れ、欠け
価格(目安)
※下地、廃材処理費は
含みません
4,000~6,000円/㎡ 5,000~12,000円/㎡ 8,000~13,000円/㎡
金属系

素材は銅板やアルミ、ステンレス、フッ素鋼板またそれらの複合鋼板などがあります。金属の特性を活かした長尺製品や曲面加工などデザインのバリエーションも広がります。
住宅では従来のトタン屋根のイメージがありあまり好まれないようですが、耐候性が高く大型建造物に実績が多数あります。住まいにも金属屋根お勧めします。


ファインスチール

ファインスチールとは、屋根用亜鉛めっき鋼板のことで、従来トタンと呼ばれていたものを、めっき技術や塗装技術の飛躍的発展により、耐久性に優れ、軽くて地震にも強く、遮音性・遮熱性も増し、リフォームにも適した素材としたものです。
代表としてガルバリウム鋼板が上げられます。
ガルバリウムとはアメリカのベスレヘムスチール社で開発されたアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板のこと。建築では主に屋根材として使われ耐久性、耐熱性に優れている。海岸地域にあっても、腐食を起こしにくいなどの特徴があります。

メリット

・地震に強い(軽い)
・デザインが自由自在
・経年劣化が少ない
・断熱性がある(通気工法)
・燃えにくい
・施工コストが低い
・大きな屋根を葺く場合、雨漏りが少ない
・断熱性(組み合わせ)
・防水性
・カラーバリエーションにとんでいる
・変色腐食に強い
スレート系

自然石の粘板岩や頁岩(けつがん)を薄く剥いだ『天然スレート』と、セメントに繊維を混入して強化し、天然スレートの素材感に似せて成形した『石綿スレート』に分かれます。
但し、現在は【石綿=アスベスト】の微細な浮遊繊維は人体に有害なため使用されずに、工場加工のスレートは『無石綿スレート(繊維セメント)』に切り替わりつつあります。
瓦に比べて軽量で施工しやすく、形も色も豊富に揃い、また、安価なことから普及しております。最近では、地震対策の為に施工される施主さんも増えてきています。


カラーベスト

カラーベストはクボタ松下電工の商品登録名ですが、俗称として呼ばれています。薄い住宅用屋根葺き材の一つ。石綿(いしわた)とセメント・珪砂(けいしゃ)を混ぜて作る化粧石綿スレート葺きのこと。軽量で、耐候性(風雨や日光など天候の変化に耐える力)も強く、耐震性に優れ、屋根材に適しています。

メリット

・自分の好きな屋根の色や、デザインにできる(種類が豊富)
・屋根の重量を軽くできる(耐震対策)
・安価
・耐熱性に優れている

デメリット

・表面の塗装が劣化しやすい(メンテナンスが必要)
・重ね部分が多いので、部分的な補修ができない
・重ね部は大きいが、緩勾配の場合、毛細管現象で漏水する場合がある

粘土系

粘土を使った焼き物の屋根材です。耐久性に優れており、伝統的な美観性が多くの人に親しまれています。

いぶし瓦・・・釉薬瓦と同様に粘土をプレスし、焼成過程でいぶし、表面に銀色の炭素膜をつけたもの。
釉薬瓦・・・プレス成型した瓦型の素地にうわ薬をかけて窯の中に入れて高温で焼き上げた瓦をいいます。


メリット

・メンテナンスがほとんどいらない
・高級感がある
・燃えにくい

デメリット

・高価
・地震や台風に弱い

知っ得!キーワード【屋根編】

箱 樋 壁と屋根、屋根と屋根との取り合いのところで、雨量が多いと判断された場合に大きな箱型の形状のものを加工して雨の通り道を作る樋のこと
のし水切り 瓦屋根と外壁の取り合いの場所で取り付ける水切りのこと
棟・棟瓦 屋根の天辺に取り付ける水切り及び瓦のこと
けらば 屋根に対して両サイドの場所のこと
鼻隠し 軒先の垂木などに取り付ける板
破風板 和風建築で切妻屋根や入母屋屋根の端に取り付けられた板及び飾り物の総称
ルーフィング 屋根材の下に引く防水紙のこと。 水の流れに対して横方向に取り付ける。 この頃はゴムアスルーフイングが良く使われる
天 窓 屋根についている窓のこと。可動式とそうでないものがあります。トップライトとも言われています
捨て水切り 壁との取り合いで屋根材の割付が上手くいかない場合や、屋根材だけでは雨漏りがしやすい場所に、屋根材の下につける水切りのこと
パラペット 建物の屋上やバルコニーなどの外周部に設けられた低い手すり壁のこと
妻 側 切妻屋根の三角になっている方の壁面のこと
軒 天 外壁から外に向かって張り出している屋根裏場所のこと
お知らせ
  • 2011.07.06
    登録企業さまのホームページが改訂されました
    今月の会社紹介でも紹介しております、高知県の『オガサ製工』さまのホームページが改訂されました。 →http://ogasaseikou.jp/ 新しい取り組み、商品をご紹介するための改訂で、ホームページから継続的に問い合わせが来ているそうです。 大切に育てられている、社長の思いの詰まったHPを是非ご...
  • 2011.05.16
    今月の会社紹介を更新しました。
    今月の会社紹介は、高知県を拠点に活躍される若き経営者『オガサ製工』さまです。   お客様のご要望を上回る、住まわれている住宅の課題にあったご提案をされており、技術者の育成にも積極的に取り組んでおられます。   高知弁バリバリのブログも必見です。   https://ww...
  • 2011.04.28
    特集 軽量屋根と屋根の軽量化 をUPしました
    軽量屋根とは一般的に「スレート屋根」や「金属屋根」のことを言います。  これは従来の「瓦屋根(粘土瓦やセメント瓦など)」と比較した総重量をあらわすもので、厳密に何kg以下が「軽量屋根」といった線引きはありません。